店舗展示撮影のノウハウ

フィギュア撮影クラスタのみなさんが自宅撮影ブースでの撮影ノウハウ、お作法を記事にしているのに喚起されたので、私は毎週末に秋葉原で行っている展示撮影のノウハウを書き綴りたいと思います。

目的:展示されているフィギュアを撮影して、インターネット上(WEBサイト・SNS)で公開する 

1.展示撮影とは
メーカーさんが宣伝用として、店舗にフィギュアを展示しています。
彩色前原型、彩色後原型、製品版サンプルであったりします。

・彩色前原型
彩色前原型は、主に色がつけられていない灰色の状態のフィギュアになります。フィギュアの衣装やポーズの確認が主目的となります。

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・彩色後原型(デコマス)
彩色し、チェックがなされたものが通称デコマスとなります。プロが彩色を行っているため、クオリティが一番高い状態になっていることが多いです。

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・製品版サンプル
デコマス展示後、数ヶ月すると製品版がリリースされます。製品版のリリースに合わせて、店頭展示されることが多いです。
この段階では、デコマスから製品版に変わるにあたっての変化を主軸に撮影を行います。目、髪の毛、細かいパーツなどの塗り状況の確認します。 

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秋葉原での展示物撮影は、普通に購入していて撮影していると、お目にかかれない彩色前原型と彩色後原型を撮影できるところが面白いですね。
毎週、何かしら新しい原型を見ることができるので、刺激があります。
また、撮影環境により様々な工夫が出来るので面白いです。

2.撮影店舗
2016年7月現在、私が美少女フィギュアの撮影のため、秋葉原で巡回しているのは下記店舗になります。

・コトブキヤ3F
・ボークスホビー天国4F
・ソフマップ2号館1F&B1F
・あみあみ3F
・ソフマップAMUSEMENT館5F
・PLUM SHOP
・魂ネイションショールーム
・SEGA駅前店

いつもありがとうございます。

3.撮影の設定や機材について
・設定値
まず、お店によって環境が異なるため、その場毎に設定を使い分ける必要があります。
物撮りの基本と同様に被写界深度を深くしてなるべくフィギュアがボケないように絞って撮影します。センサーサイズと画角にもよりますが、わたしはフルサイズ一眼で100mmマクロレンズですと、F8-11の間を使います。APS-C、マイクロフォーサーズの場合はF5.6-8あたりを使っています。
一般的な物撮りではストロボやモノブロックを使って明かりを作って撮影するのでF13〜16で絞っても低感度で撮影できるのですが、店頭だとストロボが禁止されていたりするケースもあるので、高感度で撮影するのが基本と思っています。店舗ごとにストロボを操作するのも面倒なので。
大体、フルサイズ一眼でISO1600。APS−C、マイクロフォーサーズだとISO400-800あたりの設定で撮っています。また、蛍光灯であったりオレンジライトであったりで、ホワイトバランスが狂う事が多いのでそれを修正する必要があります。
シャッタースピードは1/100~1/125で撮影してます。これ以下に下げるとたまに手ブレしていることがあるので、経験則でこの値にしています。撮影力に自信のある方はシャッタースピード下げてどうぞ。 

・カメラ選択
代表的なセンサーサイズでいうと、フルサイズかAPS-Cかミラーレス一眼かコンパクトデジカメなどがありますが、私はフルサイズ一眼(Canon5DMark3)を使っています。

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発売されてから4年は経っていますが、高感度耐性が充分であること、AF選択が楽、フルサイズ用の良質なレンズが使えることを理由に選択しています。でも、
最近の店舗は撮影者のためにかなり明るくしてくれていますので、どのセンサーでもノイズに困ることはあまり無いかと思います。(数年前はもう少し暗かったんじゃ…という昔話。)


・画角、焦点距離
物撮りでは被写体の歪みを無くすため、中望遠以上の画角で撮影することが望ましいとされています。
私は、ガチ撮りの際は、35mm換算で100mmの単焦点マクロレンズ(EF100mm F2.8L Macro IS USM)を持ちだしてます。

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気軽に撮影するときは標準ズーム(EF24-105mm F3.5-5.6 IS STM)を持ち出します。

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50mm以上の画角であればある程度歪みは気にならなくなります。もちろん100mm以上あったほうが良いですが。100mm単焦点だと店舗の展示場所によっては、フィギュア全体を撮るときの撮影距離が取れなくて困る時がありますので、ズームがあったほうが良いと思ってます。

・動かせない展示物
もちろん展示物には触れないので、アングルは限定されます。目線に合わせて撮るのが一般的ですが、ガラス・アクリル板の反射、映りこみがあったりしますので、撮影の際には細心の注意を払って撮影しましょう。
テクニックとして、店舗さんによっては後ろが鏡になってますのでそれを利用しましょう。

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一部はボケてしまいますが、絞りを開けて撮影することにより余計な映りこみをボカせたりします。そのあたりはセンスかな。あと、最終的に不要なものはPhotoshopで消したりもできます。面倒なのであまりやりません。
 

4.その他
普通のお客様の邪魔にならないよう、長時間の撮影は控えましょう。また、展示してもらっているお店でできるだけフィギュアを買うようにしましょう。フィギュアだけでなく、ワンフェスカタログはコトブキヤさん、キャラホビチケットはホビー天国さんで買ってたりします。

そんなわけで、今回はこれまで。何か質問がありましたらtwitter @oyjまでどうぞ!